涼宮ナツキの退屈
第四話
夏休みが近づくにつれて、ナツキのテンションもだんだんと増している感じがした。終業式の日、ナツキは遠足が待ちきれない小学生のようにうずうずしていたからなあ。
終業式の日の放課後、SOS団の部室でのことになる。
「んー、孤島楽しみね!」
そういや母さんもそんなこと言ってたな。親父が前にナツキが母さんに似てるって言ってたが、今となっては解った気がしてきた。
「でだな、ナツキ。孤島に行って何をしようとしてんだ?」
「何って、合宿よ。何回も言わせないで」
とか言いながら、顔はすんごい笑顔だぞお前。
「そうじゃなくて、何で、孤島で合宿なんだ?」
「孤島って何か起きそうな気がしない?」
「そうか?」
「事件の一つぐらい起きてもよさそうな感じじゃない?」
それを聞くと、長門さんと美春はびくっとする。一樹先輩は相変わらずの笑顔だったが。
「物騒な話をすんなよな」
「何?びびってんの?」
ナツキは笑いながら聞いてきた。ああ、大体解った。こいつは謎解きがしたいんだな。腕章を見れば解る。こいつは「名探偵」になってみたいということが。
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