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涼宮ナツキの憂鬱
第一一七話
放課後久しぶりに谷口と国木田と遊ぶことにした。朝のこともあるしな、谷口と二人ってのもあれなので、国木田も呼ぶことにした。

「どうせなら朝倉を呼んでくれよ」

「朝倉は用事だって言っただろ」

「結局いつもの面子じゃないか」

「まあいいじゃん。久々なんだしさ」

谷口はいけすかない顔をしていたが、俺のおごりと聞いて仕方なくついてきてるみたいだ。

「まあいいや。キョウのおごりなら今日は遊ぶぞ」

「おいおい、俺今月厳しいんだからな」

「おごるって言ったのはお前だろ」

「そうだけどさ」

谷口に借りなんてもう作らないと心に誓い、俺は来月分の小遣いを前借しようと思った。

「とりあえず腹減ったな」

「何食べる?」

「言っとくがおごるのは谷口だけだからな」

「何だよそれ」

国木田は文句を言いつつ何かを見つけて指さした。

「あそこでいいじゃん」

「ハンバーガーショップかよ」

「あそこうまいらしいぞ?」

「マジか?」

「ああ、大マジだ」

「よし、あそこにしよう」

俺はほっと胸をなでおろした。どうやら安く上がりそうだ。注文をして俺たちは席について早速食べることにした。スマイルを注文する奴って初めて見たよ。

「ちょっとトイレ行ってくるな」

と、席をはずしてから用を足し手を洗ってからポケットに手を突っ込む。ハンカチを取り出し手を拭いていると、俺の持ってないハンカチだということに気がついた。なんでこんなハンカチ持ってんだろう?見覚えはあるような気はするのだが。

待たせては悪いので、俺はハンカチを突っ込み谷口と国木田のところに戻った。

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