涼宮ナツキの憂鬱
第六十四話
「なあ美春」
何気なく聞いてみた。
「お前は宇宙人や未来人や超能力者がこの世にいると思うか?」
「突然どうしたの?」
「いや、なんとなく」
こんなこと聞く俺もバカバカしいのだが、人の意見を聞いてみたかった。俺はそのうちの二つ、宇宙人と超能力者に会ってしまったからな。
「あたしはいると思うよ」
腰にしがみついた美春がかすかな声で言った。
「そうか」
まあ美春はこういうのは大抵信じそうだからな。
それから美春は家につくまで何も話さなかった。
「ただいまー、ってあれ?」
家に帰ると誰もいなかった。ただファックスに一枚の紙が届いていた。
「キョウへ
今日はあたしもキョンも帰りが遅くなりそうだから晩御飯はみくるちゃんのとこでご馳走になりなさい。もう頼んであるから、失礼のないようにしなさいね。 母さんより」
マジかよ。そんなことなら長門さんのとこで晩御飯食ってくりゃよかった。
とりあえず俺は家から徒歩三歩の美春の家に向かった。
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