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涼宮ナツキの憂鬱
第七十二話
結局女3人組の話についていけず、蚊帳の外にいたまんま教室に入ると谷口が目の前にいた。

「うっす」

「おお涼宮の僕(しもべ)1号」

谷口……俺をその名で呼ぶな、ってか俺はナツキの僕じゃねえ。

「まさか涼宮に仲間ができるとは思いもしなかったぜ」

「あいつにも友達ぐらいいたんじゃねえのか?」

「あいつが他人とたわむれるとこなんて見たことないぞ?」

まああの性格じゃあ無理もない。あいつ誰も寄せ付けないオーラみたいなの発してるからな。

「でもキョウくんのおかげで涼宮さんもだいぶうちとけてきたんだよ?」

委員長こと朝倉玲子がニコニコしながら話しかけてきた。そういや久々にこいつと話したな。

「よかったじゃねえか」

「うん、やっとほっと一息つける感じ」

まだぱっとした学校行事は行われていないが、うちの委員長は必要以上に働いてくれてるからな。まさに委員長の鑑(かがみ)だぜ。

「これからもこの調子でよろしくね」

「お前が頑張れよ。俺はめんどくさいことはしないからな」

「涼宮さんの命令ならやってくれるのかな?」

「俺はあいつの下僕じゃねえぞ」

「ふふっ、じゃあね」

朝倉は近くにいた女子のグループに入っていった。あれ、俺朝倉の前に誰かと話してたような気がするのだが誰だっけ?

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