涼宮ナツキの憂鬱 第五十九話 四つに折られたピンクの紙を見て思い出した。今日は長門さんに呼ばれてたんだっけ。 「長門さん、今日は何を……」 長門さんが手紙をくれたことを聞こうとしたその瞬間、ドアが開かれナツキがやってきた。やれやれ、どうして俺はこんなに間の悪いやつなんだろうか。 「あれ?美春ちゃんと古泉くんは?」 「美春は追試、一樹先輩は補習だそうだ」 「ふーん。じゃあ今日は帰っていいわ」 おいおいおい、お前が死刑だとか言うから俺は来たんだぞ!まあ長門さんの顔を一目見たかっただけと言うのもあるが…… 「じゃ、お先っ!」 と言って、ナツキは部室を出ていった。えーと、俺は何のために来たんだろうか。 「あの、着替えてからお話ししますから待っててください」 と言われたので、俺は部室の外に退散し、長門さんが出てくるまで待っていた。 数分後、長門さんは着替えを終えて外に出てきた。 「あの、長門さん?」 「こっちです」 俺は長門さんの後ろについて歩いていった。 [前へ*][次へ#] [戻る] |