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涼宮ナツキの憂鬱
第三十七話
前にも言ったかと思うが、女の子と二人と並んで歩くと彼氏と彼女と思われがちだが俺たちはそんな関係ではないと改めて言っておこう。

「ほら、さっさと行くわよ!」

「へいへい」

俺はナツキの後をついていくわけなのだが、どうも気が乗らない。それに対してナツキは意気揚々でスキップ混じりで歩いていた。まるでお母さんと一緒に出かける子供のようだな。ある意味ほほえましい光景だ。

「で、どんなのがいいんだ?」

「宇宙人。またはそれに準じる何かに決まってるじゃないの!」

またそれか……

「何よ?不服でもあんの?」

「別に」

まあこいつの目もある意味確かなものだし、俺がいまさらどう言ったってお前は俺の意見なんてそっちのけだろう?ならあえて口を挟まないことにしておこう。

「なら行くわよ!」

「おいこら!ちょっと待てって!」

ナツキは俺の腕をつかみ引っ張った。腕に当たる感触がなんとも……ってんなことはいい!俺をどこに連れて行く気だこいつは!


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