涼宮ナツキの憂鬱
第一〇五話
とりあえずベットの上にいるのだが、落ち着くわけでもなく、やけに読点の多い文章になり、そわそわしているわけなのだが、読点を打つのがめんどくさいので、この1文だけにしていただく。
そんなくだらないことを言っているとドアからみくるさんの声が聞こえた。
「あの、開けてもらえませんか?両手がふさがっているんで」
「ああ、はいはい」
いつも以上に重さを感じるドアを開け、みくるさんを見るとおいしそうなにおいとともに白い湯気が立ち上っていた。
「ここがキョウくんの部屋なんですね」
「あれ、入ったことなかったですっけ?」
「ええ、初めてです」
みくるさんはどんぶりを乗せたおぼんを机の上に置き、彼氏の部屋に初めてきた女の子のようにまじまじと俺の部屋を眺めていた。
「やっぱりベットの下は禁則事項なんですか?」
「別に見ていいですよ」
「ふーん」
みくるさんは興味なさそうに返事をして、玉手箱のごとく湯気の出るどんぶりを俺の前に持ってきた。
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