涼宮ナツキの憂鬱
第一〇一話
長門さんはすぐにやってきた。
「あたしに何の用?」
強い口調で長門さんは聞いてきた。美春といい長門さんといい今日はどうしちまったんだ?いつもと全然様子が違うと思うのはたぶん俺だけだと思うのだが……
「あの、長門さんですよね?」
俺の頭の中の長門さんのイメージとは全く違い思わず確認を取ってみる事にしたのだが、
「何よ、文句でもあるの?」
やっぱりこの人も長門さんのようだ。全く信じられん。
「いや、文句はありませんけど……」
思わず俺は怖気ついてしまった。手の甲をつねってみるとやっぱり痛い。周りが変わったんじゃなくて、俺がどうかしてしまったんだろうか?
「用がないなら呼ばないで」
ツインテールの髪をひるがえし、長門さんは背を向けた。俺は呆然と突っ立っているだけだった。
「あの、キョウくん。私も行っていいですかね?」
「あ、ああ……」
俺はごちゃごちゃになっている頭の中を整理することに精一杯だった。
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