小説
2
〜IN,昼休み〜
「うにゃあああああああああああっ〜! !!! 誰か誰か誰かああああっ! 誰かいませんかあああああああ!?」
俺はとてつもなく焦ってた。どれくらいとてつもないかっていうと愛しい妹のゆうこたんにラブコールをかける暇がないくらい焦ってた!!
そうして俺が焦ってた「ちょっと待て!タンマ!」
「んもーなんだよかなで〜。俺今説明してるのに〜!」
「いや、ちょっとさ…え、お前、ひょっとして、昼休みに毎回妹に電話、…してる、とか?」
へ?何言ってるの、かなで!?
「もちろんじゃん!かなで、うちのゆうこたんの可愛さしらないの、知らないのお!?メガトン級だよ、バハムート並みだよ!?女子校いかせてるからまだあれだけどさ!危ない奴に捕まってないとも限らないじゃないか〜!!ぁ、ついでに待ち受けもゆうこたんなんだー!!」
ああもう、俺の妹ってなんであんなに可愛いんだろ〜っ!!
…あれ、かなで?
「…話、さえぎってごめん。続きをどうぞ?」
「え。あの〜、なんで目、あわせてくんないの?」
「うるさい。さっさと話せよこのシスコン野郎っ!!」
「ふぎゃ!?かかかかかなでどうしたんだよ〜…!?」
「いいから続き!」
「はひいいいい!…えっと、だからさぁ…」
焦ってた理由はもちろん英語。 朝のHRでは『山奏は午後から来ます。』って芦野沢言ってたのに!昼前に『やっぱり欠席だそうです。』って…
「どう考えてもトラップでしょおお!?5時間目英語だもん…俺に宿題を自力てやらせる気だよ、あの鬼畜教師っ!
…というわけで、誰かプリント見してー!」
こういうときは素直にゆったほーが早いんだよね〜!
「まる〜それは無理だよ。」
「どうにもできないよな。」
うんうん、と頷きあうマイクラスメート。男子校だけあってこーゆう時は意見があう…じゃなくて。
「え、…ええ!?なんで!?皆なんでそんなに意地悪なんだよっ!!」
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