[通常モード] [URL送信]

死神世界
17.悲しみを感じ









私の地位?私の存在?




私は尸魂界の王


それを知る者は極僅か



だが、みんなが私の事を
知るのはもうすぐ━━━━








『尸魂界にしては判断が早かったね。総隊長の指示?』



黒崎家の屋根に座り込んでいる小町と冬獅郎



「……はい」


『冬、獅郎…?』




いつもなら(日番谷隊長だ!)と言って怒るが、今日に限っては黙り込んでしまう。

その上敬語だ



そして小町はある事に気付く



『もしかして…』



「あなたの事は全て総隊長に聞きました。今までのご無礼、申し訳ない」



カバッ、とお辞儀をする

そんな冬獅郎を悲しそうな目で見



『そっか…。ねぇ冬獅郎、


もう…いつもみたいに話してはくれないの…?』




小町の言葉に顔を上げる



小町の目は悲しそうで
今にも泣きそうな顔をしていた




「………っ、」


グッ、と拳に力を入れる


言葉が出なかった




『この事、恋次達は知らないよね?』




「はい…」





『じゃあ、総隊長が恋次達に私の事を言うまでこのことは
内緒ね。勿論敬語は駄目だから』




「!!!…ですが!!!」




小町の言う事に納得がいかない冬獅郎

だか、そんな事知らない




『……冬獅朗』



いつもの小町はどこへ行ったのか

なぜか小町からは威圧感が感じられた


この時初めて小町は尸魂界の王だ…そう核心した冬獅郎だった




すると




━━━━ガラッ




『やっと窓あいた。入ろう』






中を覗くと何故このメンバーが来たのか、その理由について話していた




「…ともかく、てめーは確実にその藍染に目ェつけられてるって事だ。黒崎一護

そして小町、お前もな」



冬獅郎の話し方を聞き、フッと笑う小町

そこに恋次と乱菊が…





「あ、日番谷隊長と小町隊長だ。二人だけ天井に入るのを頑固拒否したノリの悪い
日番谷隊長と小町隊長だ」



「窓が開くの外でずっと待ってたんすか?
ダメっスよ。それでなくても銀髪の小学生なんて目立つのに」




「…てめぇら、むこうに戻ったら覚えとけよ…っ」



恋次と乱菊の容赦ない言葉にプルプルと震え、耐える冬獅郎




『破面は確かに虚の面を剥ぐことで生まれる。
けど、その辺の虚の面を剥いだところで大したのはできない
本気で尸魂界に戦争を仕掛けるつもりなら
破面化の対象は自ずと大虚以上と限られる』






部屋の中に入り恋次の隣に座ったかと思えば真剣な顔で一護に言う小町




「…何だよ?まるで…
大虚よりまだ上の虚が居るみてえな言い方じゃねえか…」


『…そう
…いや、正確には大虚の中に更に三つの階級が存在するの


一つ目は《ギリアン》
大虚の中の最下層で人間に例えるなら雑兵に近い


ギリアンはなんて問題ない

問題は次から…


二つ目は《アジューカス》
ギリアンよりもやや小さく数も少ない。数の多いギリアンをまとめる存在


そして三つ目が《ヴァストローデ》
最上級の大虚。
大きさは極めて小型で人間と同程度。数は虚圏に数体しかいないと言われてる━━━』




小町が冬獅郎と目を合わす




「ハッキリ言う

このヴァストローデ級の戦闘力は

隊長格より上だ!


隊長格が三人抜け
そのまま大虚共の上についた今、現時点で藍染の下にこの
ヴァストローデ級が十体以上いたら━━━━……


尸魂界は終わりだ






あぁ、尸魂界は一体どうなってしまうのか


そして藍染の下に何人の
ヴァストローデがいるのか……







━━只今戻りました。藍染様


おかえり、ウルキオラ、ヤミー

さぁ成果を見せてくれ



我等、二十の同胞の前で━━






訂正,08,12,07


[*Back][Go#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!