華を咲かせよう 1.到着 凪ちゃんはとても足が早くて 5分くらいで目的地の体育館に到着。 凪ちゃんに会えなかったら 間に合わないかったなぁ。 「はい、到着」 と、言いながらも凪ちゃんは 下ろしてくれない。 「凪ちゃん、下ろしていいよ?」 「いいよ、席まで乗してくよ」 と、下ろす気がないようでスタスタと 歩いてしまい下りれない。 何か悪いなぁと思って 「ありがとう」 と、お礼を言った。 「いえいえ♪ 俺が乗しておきたいだけだし……」 と、言ってくれたけど、 最後の方聞き取れなかった… 耳悪いのかな、僕。 『ギィィィ』 と不気味な音を鳴らしながら 体育館の扉を開けたら 『キャーーーーーー!!』 と甲高い声と太い声が 混じった歓声が響いた。 「うぅっ!? 何なに??」 と、びっくりしちゃって僕は 凪ちゃんのブレザーをぎゅっと握った。 「大丈夫だよ、安心して。 生徒会の挨拶が 始まっただけだから、ね?」 何で生徒会の挨拶が始まっただけで 歓声??と、聞こうとしたら 凪ちゃんが歩き出しちゃって聞けなかった。 スタスタと歩いて、 近くにいた先生に凪ちゃんは自分のと 僕のクラスを聞いてくれた。 この学校の先生たちは全校生徒の名前を 覚えてるんだって、スゴいよねぇ。 後、僕と凪ちゃんは 同じクラスだった!。 「つくると同じクラスかぁ よかった♪」 「僕も!」 と、凪ちゃんは顔だけこっち向けて 笑ってくれた。 凪ちゃん、笑うとえくぼが出来て 可愛いなぁって思ったけど 内緒にしとこう〜。 そして、やっと自分達のクラスの とこまでやってきた。 着いたのに凪ちゃんは下ろしてくれない。 「凪ちゃん、着いたから下ろさないの?」 「ん〜、椅子がないし、 遅刻したから後ろの席だろ? つくる、背が低いから見えないでしょ?」 「僕、低くないの! 今にぐんっと伸びるもん!」 と、凪ちゃんの背中を叩いたけど 凪ちゃんは痛くも痒くもないようで 「じゃあ、いまはおんぶされてなって♪」 と、言いように丸められちゃった。 僕は凪ちゃんの背中温かいから 嫌いじゃないけど、 悪いなぁと思うんだよね…。 後でお気に入りのアメをあげようかな… と、考えてたら 「おっ!新しいクラスメイト見っけ!」 「日向、煩い。 その口縫ってきて貰え」 「可愛くミッ○ィーちゃんに して貰ったら♪?」 「えっ?喋るなってことですかね、 2人とも?」 「「そうだが?/そうだよ?」」 と、右から歓声より少し小さい声で 喋る声が聞こえた。 「ん?この声は……まさか!?」 と、凪ちゃんも気づいた様で しかも何か焦ってるみたいでバッと 右を勢いよく振り向いた。 「凪ちゃん、どうしたの?? 知り合い?」 「まぁね、会いたくない知り合い」 知り合いなのに会いたくないの?? とか疑問に思ってたら 「なーんだ、凪かー」 「チッ」 「お母さんの登場だね〜」 と、またまた美形の3人が立っていた。 ←→ [戻る] |