華を咲かせよう
2. 要said
「望、うるせぇから黙れ」
と、兄を盲信する脇役からにしては
冷たい兄の言葉。
「兄様……!」
「望」
と、脇役も反論しようとしたが一喝。
ざまぁねぇな。
一喝されてか、脇役はだまった。
最初からそうしてろ。
「蒼斗、てめーは出てけ」
「なぜです?」
書記は困惑した顔でクソ会長を見た。
「今回の件は君は関係ないから〜♪」
間の向けた千夜の声。
緊張感ねぇな、本当。
「関係ない…ですか」
「蒼斗先輩、今回は先輩の
親衛隊は関わってないです。
だから、無関係なんで……」
「用するに、関係ねぇ奴は出てけ」
「要!!」
ズバリと本当の事を言ったら、凪に怒鳴られた。まぁ、どうせ言い方には気をつけろみたいな事を後で言われそうだ。
しょうがねぇけどな、俺は俺だし。
「……はぁ、では退出させて貰います。
副会長も退出した方がいいのでは?」
「望はいい。
こいつはこの件に関わっている様だしな。なぁ、望」
ギロリと隣にいる弟を睨む兄。
こんなことする兄のどこがいいのか
俺にはさっぱりだ。
弟である脇役は拳をぎりと握りしめていた。その態度で、関わっていることバレバレ。まぁ、しらばっくれても証拠は集まってるし意味はねぇが。
「分かりました。
では、深にも伝えておきます。
お先に失礼します」
と、書記はお辞儀をして出て行った。
物分りは良さそうだが、めどくさくなったから従順に動いてそうだがな。
「さて、1年共。
真犯人を捕まえられる証拠を見せてみろ」
クソ会長はゆっくりと足を組み直した。余裕な態度……楽しんでいるな。
「言われなくて〜♪」
「千夜、ほぼの証拠集めは要がやってたから、任せるぞ」
「えー、残念ww
これから、楽しくなるのに」
「いいから」
「はいはい、お母さんを怒らせると
怖いから言う事を聞くよ♪」
「気持ち悪い、変態」
蔑むような目で見る凪。
愉快に笑う千夜。
でも、2人とも目の奥では
犯人への怒りが見えている。
さて、今から始めよう
脇役から主役への転落劇を……。
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