華を咲かせよう 5.数分前 日向said 「探すって行っても範囲広すぎっ!」 と、凪が叫んだ。 俺たちは、まず二階の特別教室を片っ端から開けた。要の言うことだとこの棟のどこかにつくるがいる。でも、どの教室にいるかまではわかんねぇからこうするしかない。 「要〜、他に絞れない?」 千夜が、疲れた様に言う。 「あったら、もうそこに向かってる」 要はイライラしてるようだ。 あいつ、短気だもんな。 まぁ、それは俺もだけど。 「日向、お前勘はいい方だよな?」 と、凪が言ってきた。 まぁ、そこまで悪くはないと思う。 テストとか殆ど勘任せだしな。 「おい、凪。 まさかこいつの勘に頼る気か?」 「まぁな。このまましてても 時間しか過ぎないし、だったら賭けてみるのも手だと思う」 「ギャンブラーだね、お母さん」 まさか、凪は俺の勘に頼る気なのか? 「待て待て待て!! 百発百中で当たるほど 俺の勘は冴えてねぇよ!」 「でも、日向。 いつかのテストで記号問題は 全部当ててただろが」 確かに当てた。 まぁ、いつものようにノー勉でテストを受け、勘に頼り適当に選んだ記号問題は全部正解。先生にバカみたいに褒められたのも覚えてる。 「だけどよ……」 「チッ、たちどまってても仕方ねぇ。 おい、日向。お前の勘だとどこだと思う」 ついに要も凪に賛成したようだ。 勘に頼るのも変な話だけど、 それくらい探す範囲が広いって事を分かって欲しい。 「日向〜ファイト〜」 千夜も俺の勘に頼ることを 決めたみたいだ。 立ち止まってても仕方ないのはわかる。 でも、はずしたら……… 「最初に言っておく。 外してもお前のせいじゃない。 どうせ、勘だ。この流れを変えるために使う勘だ。当たるなんて考えてもねぇから、さっさと答えろ、バカ」 と、要が俺の考えを見透かしたように言う。凪も千夜も 「当たり前だろ、バカ日向の勘だ。 そこまで信用はしてないよ。まぁ、もし当たったら運がいいし、外しても流れは変わるしな」 「ほら、バカなんだから深くかんがえないでよwww 」 と、俺を叱咤する。 と言うか、励まして言っているんだよな? 「お前ら俺のことバカバカ言いすぎっ! ぜってー当ててやる。名誉挽回だ!」 それに乗ってしまう俺。 「はいはい、早くしろ、バカ日向」 3人とも呆れた様な顔しながらも 口許は笑っていた。 よし、頑張れよ俺の勘。 「俺の勘だと、 三階の空き教室だと思うっ!」 この俺の一言でまた俺たちは走り出した。 ←→ [戻る] |