華を咲かせよう
2.凪said
どこ?どこ行った??
と、走りながらふわふわ髪を探す。
つくるは体力がない。
それは入学式の時に知っている。
だから、そう遠くに行ってないのに……
「何で見つからない…!」
立ち止まって隣にある壁を
殴ってしまった。痛い…手が痛い。
それより、つくるを見つけたい。
つくるは入学式の時に違う意味で目立ってしまった。おかげで、野郎共の注目を浴びている。だから、1人にしとくのは危険なのに……!!
「早く見つけなきゃ……」
焦りが思考を混乱させる。
どこを探せばいいのか全く思い付かない。
最悪だ。
「落ち着け、俺。
体力がないつくるだ、
どこかに隠れてるはず…!
………クソッ、わかんねぇ…」
見つけなくてはの焦り。
襲われてるかもしれない恐怖。
何故飛び出したのか分からない疑問。
嫌われたのかの混乱。
理性は落ち着けと言うけど、落ち着いていられるか!早く見つけ出さないと……
「つくるが泣いてるかもしれないだろ…!」
ギリッと爪が手に食い込む音が廊下に響いた。それと同時に俺はまた駆け出したのだ。
行く先もわからない。
でも、立ち止まって混乱するよりはマシ。
絶対見つける。
俺たちのせいで怒らせたけど、
泣いて涙を流してたらそれを拭うことを
つくるは許してくれるだろうか
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