華を咲かせよう 1.入学 「うわぁ、ここが如月学園…?」 ふわふわした金髪 きゅるりんとした大きな瞳 ぷっくりとした可愛いらしい唇の持ち主 柏木つくるは如月学園の校門である 大きな門に圧倒されていた。 「おじいちゃんとおばあちゃんの学校…」 如月学園はつくるの叔父、叔母が 建てた中高一貫の学園である。 元々つくるはこの学園に通う予定では なかった。 地元の普通の学校に通う予定で受験も そこの学校でしたのだが、 兄である柏木終稀(かしわぎしゅうき)が アメリカにお仕事で行ってしまった。 元々両親と一緒に住んでなく 兄と弟の3人暮らしだったが、 兄不在のこの状況。 叔父叔母が心配しこの学園に強制入学。 弟は中学三年生なので この時期に転校は可哀想だと 叔父叔母の家から元々の中学に通ってる。 つくるだけこの如月学園に入学したのだ。 「うぅ、僕やっていけるかな……」 1人でいることに少し不安を覚え 大きな瞳をうるうるさせてしまう。 校門には人っこ1人すらいない。 理由はつくるの大遅刻← 校門につくまでに道に迷い 遅刻してしまったのだ。 なんせ、如月学園の土地は広い。 中学校、高校が同じ土地にあるため 必然的に大きくなってしまっている。 (東京ドーム5個以上ある) 「しろさん、大丈夫かな…」 と、ブレザーのポケットに入っていた 手のひらサイズの 真っ白なウサギを取りだし ぎゅっと抱き締めた。 「うぅ、怖いけど遅刻しちゃったし… そろそろいかなきゃだよね…? でも、体育館ってどこだろう…??」 コテンと可愛いらしく首を傾ける。 んーんー?と考えるけど場所なんか 思い付くはずがない。 「あっ!そうだ! 地図、貰ったんだよね僕っ!」 と、しろさんと一緒に ぎゅっと抱き締めていた鞄を下ろし 中から如月学園の見取り図出す。 「えっーと、今校門だから…こっちかな?」 と、しろさんをポケットに入れ 鞄を抱き締め、地図片手に如月学園と 一歩を踏み出した。 ←→ [戻る] |