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華を咲かせよう
5.


パタパタっ

「はぁーはぁー……!」

と、みや姉のおかげであの怖い雰囲気から逃げ出してきた僕。皆も待たせてるから早く戻りたいんだけど

「つ……疲れたっ……!」

そこまで教室から離れてないと思ってたけど、そんなことはなかったみたい。

それに、体力が0に等しい僕。
さっきから、休んでばっかりだもんで
知らない男子生徒にチラチラと
見られながら越されている
(男子生徒達にとってはつくるの息遣いがエロくて色々アブナイ)。

「はぁーはぁー……よしっ!」

ちょっと休憩してまた走りだそうとしたら




「つーちゃん、みーっけ☆」

「うわぁっ!?」


と、背後からにょきっ!と腕が伸びてきて
抱きしめられた。
だ、だだ誰!?

ジタバタと暴れてみたけど、
なかなか腕は外れず

「つーちゃん、そんなに暴れないでよw
俺だよ、おーれ。皆大好き千夜くんだよw」

「え?」

体は抱きしめられてるから固定されてるもんで、顔だけ後ろに向けた。

目の前には見覚えのある赤髪と
両目色違いの綺麗な瞳。

「千くん?」

「そうだよん、びっくりした?w」

「うん。突然後ろから
腕が出てきたんだもん!びっくりするよ」

「あー、ごめんね〜ww
でも、つーちゃんを抱きしめられて
俺ラッキー♪」

と、千くんは僕の体を持ち上げて
ぎゅっーーー!と抱きしめてきた。
いや、嬉しいんだけど……

「ぐ…ぐるじぃ……!」

「苦しがってるつーちゃんは
可愛いなんて罪だね〜www」

と、どこか嬉しそうな声で
話し出す千くん。
嬉しいのはいいけど、力を弱めてー!

「うぐぐぐっ」

「つーちゃん可愛い可愛い〜」


今度は頬ずりしだす千くん。
今日の千くんは何時もより
テンションが高い。

でも、そんな千くんとは反対の僕は
苦しくて段々意識を失いかけたその時


「おらっ!変態!
つくるが死んじまうだろ!?」

「ぐへっ!」

「うわっ!?」

と、千くんの頭にかかと落としが決まった。

それをモロに食らった千くんは
僕の体を離してしまい

落ちるっ!!

そこまで高さはないけど、
廊下で尻餅着くのは痛いだろうなぁと、
ぎゅっと目を閉じて痛みに堪える我慢をした。





「あれ??」

「またしても
つくるのキャッチ成功だな、俺」

痛みは中々来なくて
その代わり抱きしめられるではなく、


お姫様抱っこをされていた_______凪ちゃんに。






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