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赤と黒


真実を知ってから三日経った。
整理すると

・ここは魔界
・元の世界には帰れない
・シンは魔界の第二王子
・ソウさんとガイはシンの執事
・やはりシンは嫌い←重要

ってことだろう。

三日経っても頭がついてこない。
だが、時間は過ぎていく、本当最悪だ。

「カナデ、また飯残しただろ?」

と、シンが勝手に作った私の部屋または、
シンと私の部屋に入ってきた。
まぁ、帰ってきたと言うべきか……。

「これ以上残したら無理矢理食わせるぞ」

もう、それは拷問だ。
それにあの世界にいた頃はご飯なんか
食べなくても生きてこれた。
だから、空かないのだ。

一直線に私がいるベットに近づいて
当たり前の様に隣に座る。
睨んでもどうせ流されることは経験済み。

「会話できないのはやっぱり不便だな…」

と、ポツリ呟いたシン。
別にそんなことはないと思い、
フルフルと首を横に振る。

「……よし、ソウに教育係やらせるか」

はぁ??という顔をしながら今日初めて
シンの顔を見る。
シンはにやけていた。

まず、いらないと首を横に振った、
それにソウさんに迷惑だ。
口パクでいらないと言ってみたが

「いらないと言ってもむーだ。
決定したから」

してない!。
まず、教育される私がいいって言ってない!

「ソウも喜んでやるだろうな。
それに会話って言っても字を書ける様に
するだけだし……。
だから、決定」

意味分からない。

「それに、俺がカナデと会話したい
お前の言葉を聴きたいんだ」

と、突然肩を掴まれ、真剣な顔で言うシン。
俺様ですこと………。
もう、受けるしかないみたいだ。

はぁと溜め息を一つして、頷く。

シンは微笑んで

「頑張れよ………」

チュッ

と唇どおしが触れるだけのキスをされた。




貴方の為だけに覚える言葉





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あきゅろす。
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