恋するあの子は無表情。
…ろく。
さっきまで、此方(アンチ王道君)側の人間だったはずの松村くんが、王道君を庇いだした。
うーん…意味がわからない。
俺は涼太を見た
涼太は俺に苦笑を向けると、涼太は俺にちょいちょいと手招きして、耳打ちをした。
「爽やか松村君は、王道君が好きなんだよ…多分。」
…は?
なんだそれ…?
「…。」
俺はチラリと松村君と王道君の様子を見た。
確かに、言われてみれば松村君の王道君を見る目は恋人を見るように優しい気がする……
様なしない様な…
「…物好きな奴だな、」
「ははっ、文人言い過ぎだっつーの!」
でもまさか、常識のわかる人だ、と思ってた松村君が、ね……
やっぱりこの学園は勝手が違うらしい…
「あ!美味そうだな、それ!!俺腹減った!!」
唐突に、王道君が涼太の食べていたカレーを指差して言った。
「食う?」
「食う!!」
食うのかよ…
王道君は涼太がスプーンで掬ったカレーを見て、即答した
「そっか…んじゃー、はいっ!あーん…」
そう言って笑顔でスプーンを王道君に向ける涼太。
王道君は…
「ぁ…え…」
王道君は、
顔を真っ赤にしてスプーンと涼太を交互に見ていた。
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