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恋するあの子は無表情。
…よん。



迷った末に、涼太はカレー、俺はフライドポテトSを注文して色々と雑談(涼太が文人の表情を読み取って会話をする)をしながら食事をそれなりに楽しんでいた。





彼が来るまでは…。






「あぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!!!!!!」





突如、穏やかな食堂にやって来た
王道君の皮を被った人災。



「お前達、こんな所にいたのか!?俺の事を置いてきぼりにするなんて、最低だぞ!!」




あー、うるさい。頭が痛い。



「あぁ、すまなかったな、王道君。」

「沙夜って呼べよ!涼太!!俺達親友だろ!?」

「あぁ…沙夜君。わかったから少し静かにしよう、な…?」


涼太は自分の口に人差し指を当てて王道君を宥めている。

案外素直に聞いている王道君に驚いた。さすが涼太様様だ。


「…沙夜、この人達は…?」


さっきから王道君の後ろで俺達(主に涼太)の会話を聞いていた爽やかな印象のイケメンが困惑した表情で王道君に話かけた。


「あぁ!紹介するぜ!!コイツは文人っていって、めちゃくちゃ妬きもち焼きで涼太の事が好きなん奴なんだ!!」


おい、ふざけるな。俺の情報を勝手に偽造するな。


「で、その隣が涼太で、文人の妬きもちに困ってるけど文人と一緒にいるいい奴だ!!」

「そう…なんだ…。」


爽やか君は戸惑いがちに頷いた。


なんだ。王道君は俺が悪い奴だって言いたいのか。


「えっと…お二人がどうゆう間柄で、どうゆう人柄なのかは…イマイチわかりらないんですけど、俺は沙夜のクラスメイトで、松村慧(マツムラ サトル)って言います。」


爽やか君は礼儀正しく自己紹介をした。


「慧!堅苦しいぞ!友達ならもっと、むぐっ!!」


涼太が王道君の口を手で塞いでいだ。


「俺は、佐伯涼太。文人とは幼馴染みだ。それ以下でもそれ以上でもないぞ。」


上手く弁解してくれたようだ。


「王道君の言葉に惑わされて無くて良かったよ…。」

「沙夜は少し話を盛る傾向がありますからね…。」


苦笑する爽やか君、改め松村君。



少しどころか、かなりだろ。

とは言わないでおく。


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