恋するあの子は無表情。
…ろく。
「まぁ、文ちゃんが俺の事嫌いなのは良いとして、」
気付いていたのか…。
嫌な奴。
「…ふーん、へー。」
「…。」
麻生が俺の顔をジロジロ見始めた。
なんだ、なんなんだ。
不快感MAXなんだが…。
「文ちゃん、イケメンだね…。」
麻生はニッコリと、嫌味なくらいに満面な笑みを浮かべた。
「……はぁ、…ありがとう…ございます?」
「俺の好みじゃないなぁ〜」
「は、?」
喧嘩売ってんのか、コイツ…。
「もう少し、身長が小さくって、目がうるきゅるで、ほっぺぷにぷにで、髪の毛フワフワだったら好みだったのになぁ…。」
腹立つ…
なんだコイツは。
誰だ、俺と麻生を同室にした奴は…。
麻生は俺に全身整形しろ。とでも言っているのか…?
誰がするか。ばーか…。
「…別に、麻生さんの好みには…なりたくありません…。」
「まぁ、いいや。文ちゃんじゃなくても俺には可愛い子ちゃん達がいっぱい居るしぃ…。」
ケタケタと麻生が笑っている。
「そうですか。良かったですね…。」
この人と居ると疲れるな…。
涼太が恋しい…。
その頃涼太は…
ーーーーーーーーーー
ピンコーン
「誰が出るかなぁ〜」
俺は、ワクワクしながら貰った鍵を使わずに、インターフォンを鳴らして、同室者を確認しようとしていた。
「ん〜、俺としては平凡仲間が欲しいんだが…あーっ、しかし文人総受け計画の攻め要員と同室でもいいな。文人のそそる情報を流し込み興味を持たせて会わせた後、文人の魅力にどっぷりハマり口説く毎日。んで、俺は攻め様の相談役として、攻め様のノロケ聞いてニヤニヤしつつ、師匠に連絡して褒めて貰おう…でへへ…。さぁて、誰が出るかな…平凡仲間か攻め要員様か楽しみだn」
言いかけたその時…
ゴッ!!
「っっ!!たぁ…」
鋭い痛みが頭に走った
あぁ、お星様がちらつく…
あ、目から汗が…
「チッ、しぶてぇ奴…。」
っ!?
ガバッと勢いよく顔を上げる。
「ア゛?」
「っ…っ…!!」
「…んだよ、きめぇな。こっち見んじゃねぇよカスが。」
ど…
ドS不良ktkrぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!
ーーーーーーーー
同室者と顔合わせをしていた。
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