恋するあの子は無表情。
…忘れてた。
副会長さんの言葉に少しの目眩をおぼえながらも俺達は理事長室にたどり着いた。
その間、俺は散々な目にあった…。副会長さんはやたらとベタベタしてくるし、涼太はニヤニヤしながら物凄い親指さばきでメールか何かを打ち込んでるし。
俺はただ、性癖に問題はあれど平穏な学校生活を送りたかったのに。
何て、考えていたらゾクリと悪寒が走った。
この感じ…
気配…
「待てよ!お前ら!友達を置いていくなんて最低だぞ!?」
あー…でたー。やっぱりー。
「あ、すみません。存在を忘れていました。何のようですか?杉崎くん?」
副会長さん黒いよ。真っ黒だよ。
「はぁ!?あんたが、俺を叔父さんの所まで連れて行くんだろ?」
「あ、すみません。僕が直接、手取り足取り案内するのは、文人だけなので。君は佐伯くんとついてきてください。」
「はぁあ!?」
副会長、横暴すぎる。しかも勝手に名前呼び捨てかよ。
「涼太…いいのか?
「王道君は気にくわないけど、副会長(萌え)の為なら、全然構わないさっ!」
涼太は爽やかすぎる笑顔であっさり、承諾した。
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