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恋するあの子は無表情。
興味深い人。 副会長sid


「なぁ!アンタすっげー綺麗だな!」

「あぁ…有り難う。」


他の二人を押し退けて僕の前にものすごいスピードでやって来た、第三の転入生、理事長の甥杉崎沙夜と最初の会話がこれだ。
綺麗だと言われて嫌な気はしないが、

何だコレは。

この黒いモジャモジャは。

いったいどこに売ってるんだ、その眼鏡は。


「そんな顔すんな!本当の自分を押さえ付けて無理すんなよ!」


…何を言ってるんだ?




まぁ、確かに、僕は自分を押さえ付けて…


いるわけじゃないが。



というか、



「僕は本当の自分を押さえ付けているわけじゃない。それに自分の名前も知らない人に本当の自分をさらけ出そうとも思わない。」



僕は正統な意見を述べた。と思う。


「なんでそんなこと言うんだよ!俺が友達になってやるって言ってるんだぞ!?」


あー、うるさい。

ホントに面倒臭いなぁ。

あのバ会長、後で軽く息の根止めよう。


そんなとき、僕を変える、二人の会話を聞いたんだ。


「俺、好きかもしれない…。」

「誰を!?」

「…副会長さん。」


「「え?」」

「笹本君…今、何て?」

「…。」


無表情な笹本君は、顔をひたすら真っ赤にしながら俯いていた。

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あきゅろす。
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