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story
モンスターガール

「ソウル〜。おなか減った〜。」

「もうちょい待ってろよ。
帰ったらすぐ作ってやるから。」


死武専からの帰り道。
今日のマカは疲れて腹が減って不機嫌だ。


「う〜。…ね、クレープかって食べよ〜」

上目遣いで俺の腕を引っ張るマカは、どうやらブレア流のおねだりをマスターしたようだ。

マカさん。その上目遣い、かわいいです。
たぶんそれ、デスサイズなら殺せると思うよ。


「だめ。今食ったら夕飯食べられなくなるだろ!」

おれはそう甘くないけどね。

「け〜ち〜」

ぶすっとした顔で俺を睨み付ける。
たぶんそれも、デスサイズなら殺せると思うね。

さっきの上目遣いはどうした。
すっげー不機嫌な顔になったマカは、つかんだままの俺の腕をぐっと引っ張った。

「ソウルってそんなケチなこと言わないもの。
 あんた、子鬼でしょ!!」

「はぁ!?」

よっぽど腹が減って前後不覚なのか…

「ソウルをか〜え〜せ〜!」

俺の顔をつねって引っ張るマカは若干ニヤついている。
前後不覚だと!?
いや、絶対わかっててやってるなこいつ!

「てめ、やめろ〜」

「子鬼め!ソウルを返しなさい!そんでクレープ食わせろ〜!」



道端で何やってんだか…。

「わ〜かった!クレープでも何でも食えばいいだろ!ったく!」

にんまりと笑うマカというモンスター。
俺の前以外では「いい子」なタチの悪いモンスター。


それも可愛いだなんて思う俺はきっともう、


「生かカスタードかどっちにしようかな〜♪」

「…もういっそのこと両方いけ、両方。」


俺はきっともう、
クレープと一緒。
このモンスターに喰われてしまったらしい。








end



多分帰ったらマカはお仕置きされます(自重

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あきゅろす。
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