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誇り高き四代目の受難(仮)







毎日毎日、精を出しても一向に片付かない仕事の山。

とりあえず、今日中に目を通さないといけない書類から順番に片づけていきつつ任務を言い渡し、順に戻ってきた部下達の任務報告に耳を傾けながら報告書に判を押す。
片付いた書類を補佐官に渡し、明日中に片づけないといけない書類を纏めて…



「ん!これで文句は言われないね!」



腰に手を当て、書類だらけではあるが以前と違いキチンと整頓された机を見下ろしながら呟くと、そそくさと身支度を済ませ執務室を後にした。
















「……ん!やっぱりコッチの方が早いね!」


そう遠くない場所にある自宅への道のりがわずらわしく、屋根の上を伝いながら一直線に駆け抜ける。


任務でもないのにこんなところを三代目に見つかれば大目玉をくらうだろう。


だけど、そんなのは気にしていられない。


だって、あの子が自分の帰りを今か今かと待っている。


「ナルくん、今帰るからね〜!」


愛する息子へ呟くと、より一層スピードをあげた。












黄色い閃光の異名を持つ、若き里の長は自他共に認める親バカである。


少し前までは、補佐官の目を盗んで執務室を抜け出し自宅へ足を運んだり、期限などおかまいなしに早々と仕事を放り出して帰宅したり、と火影にあるまじき仕事ぶりで。


見かねた三代目が叱責したものの聞く耳持たず。


このままでは火影という立場も危ぶまれるないのではないかと考えた三代目は、長期任務で里を離れているある人物を呼び戻すことにした。













「…ということなんじゃ、なんとかならんもんかのう、カカシ。」


三代目が縋る思いで呼び戻したのは、四代目と師弟関係にあるはたけカカシだった。


「ったく、四代目も呆れたもんですね。こうして三代目が気にかけて下さってるから火影を続けていられるのに。」


まるでわかっていない、と呆れて返すカカシに、相変わらず奴に厳しいのぅ、と三代目は苦笑いした。


少し考え込んだあと、後はお任せください、と三代目に告げると、カカシは迷わず火影邸へと向かった。


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