嘘からでた誠-12
本当に偶然だった。
単独で下された上忍としての任務の帰り道、見知った気配に近寄ってみれば……
どういうわけかナルトとシカマルがキスしていた。
俺とナルトが別れてから1年が経った。
別にどうって事のない1年。
サスケを連れ戻す事もできずに毎日ナルト達と任務をこなし、たまにこうやって上忍としての任務をこなしていた。
ひとつだけ変わったのは寂しさを紛らわす方法。
ナルトがサスケの代わりじゃなくなってからは名前も知らない女に欲を吐き出した。
だけど以前にも増してその行為は虚しさを募るだけ。
ナルトの時の様に一人に絞ることもできなければ偽りの言葉を吐くことさえできない。
どうして1年前の俺はナルトだけを相手にしていたのか、あれほどまでに愛の言葉を吐き出せていたのか。
疑問に思う事もあったが、その事について深く考える事もしなかった。
俺が好きなのは、サスケ。
俺が考えるのはサスケの事だけでいい。
なのに何故、
この場を動けない――――?
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