けっきょく僕は-02
「聞いてよナルトー!カカシ先生ったら彼女いるのに浮気してるみたいなのっ!!」
任務を終えて、珍しくサクラちゃんが甘味処に行こうなんて言うから何かと思えばサクラちゃんの大好きな噂話が待っていた。
(あぁ…それでソワソワしてたんだってばね。)
任務中サクラちゃんはずっとカカシ先生に何か言いたげだった。
「へー。そーなんだってば?」
おしるこをつつきながら気のない返事を返せば、それがサクラちゃんは気に入らなかったようでバンッと机を叩いた。
「へーってあんた!なんでそんな冷静なのよ!」
サクラちゃんは怒るけど俺ってば実は内心相当焦ってる。
だってサクラちゃんが言う、カカシ先生の浮気相手って多分俺の事だから。
(なんでバレたってば…?いや、サクラちゃんの事だしただの噂話かもしんねぇ。)
「だってどうせ噂話だろ?」
先生はモテるから、先生と付き合いたい人はいっぱいいるって聞いた。だから彼女の耳に入るよう噂を流して別れさせようとしてるのかもしれない。
「噂じゃないわよ!あたしがこの目でみたんだからっ!」
「へっ…!?」
驚きの余り出た素っ頓狂な声と共にスプーンを落としてしまった。
そんな俺をサクラちゃんは眉を顰め怪訝そうに見ている。
カカシ先生と俺は外では会わない。任務のあとたまに一緒に帰ったりはするけどデートなんて一度もした事がない。
だって俺は"2番目"だから。
1番目の人にバレるわけにはいかない。
それに、例え俺がカカシ先生と一緒に居るのを見たからってサクラちゃんが見たならカカシ先生の浮気相手が俺だなんて思わないだろうし。
(……どーゆう事だってば?)
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