だから僕は-10
シカマルの両親に挨拶して家を出た俺はおもいっきり外の空気を吸い込んだ。
こんなにゆっくり自然を感じたのは久しぶりだ。
ここ最近は、自分の気持ちを押し殺して我慢して、先生に嫌われないように。離れられないように。って必死で周りが見えてなかった気がする。
だから自分がどんな顔をしてるかなんてわからなかったし、そんな俺を心配してくれる人がいるなんて気づかなかった。
いつか先生に言われた"ナルトらしくない"って言葉を思い出す。
センセーが期待する"俺"は従順な人形みたいな"俺"。
だけど本当の"俺"はそんなんじゃない。
我慢なんかしない、自分の気持ちを押さえない、真っ正面からぶつかるのが"俺"!
先生だってそれをわかってる筈だ。
だけど今の先生にはそんな"俺"は不都合でしかない。
だから、終わらせる。
この関係を終わらせれば、本当の"俺"になれる。
先生に本当の"俺"を見せることができる。
それは少し怖いけど、この先も気持ちを押し殺して人形を続けるよりは気持ちをさらけ出して嫌われてしまう方が報われる。
シカマルは「忘れるように努力しろ。」って言ったけど、多分、いや絶対に俺は先生を忘れるなんて事はできない。
上司と部下に戻ってもう一度頑張るんだ。
それでいいだろ?シカマル。
だから僕は、
振り出しに戻る。
未定
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