だから僕は-08
「よしっ、そうと決まれば!!」
「あ?帰んのか?」
立ち上がった俺に"泊まってけばいいじゃねぇか"とシカマルが見上げる。
「センセーんち行ってくる。」
お言葉に甘えたいところだけど、俺にはやらなきゃいけない事があるから。
「今から…か?」
シカマルは眉をしかめる。
多分、先生に会いに行って気持ちが揺れるんじゃないか心配なんだろう。
俺ってば一度決めた事はやり遂げる男!
いままでの俺は俺なんかじゃないってちゃんと思い出したから、もう大丈夫。
「"ぜんはいそげ"って言うだろ?」
ニシッと笑えばシカマルはちゃんとわかってくれたようだった。
「それ、意味わかってんのかよ?」
「…何となく?」
「相変わらずバカな奴。」
苦笑いしながら首を傾げる俺をバカにするシカマルの顔は心なしか嬉しそうに見えた。
「るせーっ!バカは余計だってばよ!」
「ハイハイ、わかったわかった。」
シカマルはめんどくさそうにシッシッと手を振って"行け"と即す。
「おう!ありがとな、シカマル。」
礼をして部屋を出ようとした時、シカマルが俺を呼び止めた。
「ナルト!」
ドアノブに手をかけたまま、顔だけ振り返る。
「ん?なんだってば?」
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