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だから僕は-06



例えば、こんな関係じゃなかったら。



ただの上司と部下のままだったら。



カカシ先生はこんな俺を放ってはおかないだろう。



"どーしたの?"



"何か悩み事?"



"相談してみなさいよ。"



こんな風に優しく手を差し伸べてくれただろう。



そして俺はおもいっきり甘えるんだ。



大好きな、あの優しい手に。



だけど、それももう叶わない。



俺がそれを壊してしまったから。






「ナルト、もう終わらせろ。」



終わらせるなら、いますぐにでもそうしたいってば…。







「1年…いや、もっとかかるかもしらねぇ。」



「……?」



「もしかしたら一生無理かもしんねぇ。」



「シカマル…?」



「だけど、案外すぐにかもしんねぇ。」



「何が…?」



「あの人を忘れられるかなんて、やってみなきゃわかんねぇ。だから、その努力をしてみろってことだ。」



「忘れ、る?」



「そうだ。」



「そんなの無理だってば、絶対。」



「だからやってみなきゃわかんねーだろ、んな事。」



「わかるってば。」



「これから先、あの人を超える存在が出てくるかもしんねぇだろ。」



(いない、カカシ先生を超える人なんて。この先ずっと。)



俯いたまま黙り込んだ俺に、シカマルは言った。



「忘れられねぇんなら…超える人が現れねぇんなら、そん時はそん時だ。」



「え…?」



思わず顔を上げ、シカマルに目線を合わせばシカマルはニッと口角を上げて意味深な笑みを浮かべていた。

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あきゅろす。
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