それでも僕は-03
"先生は、どうして俺と付き合ってくれたんだってば?"
そんなのは聞けない。
なんとなく、返ってくる言葉がわかるから、聞きたくても聞けない。
だけど、それでいいんだってば。
先生が俺を求めてくれるから。
どんな理由だとしても、先生が俺を必要としてくれるなら、それでいい。
だけど時々、どうしても苦しくなる。
それは先生が俺を必要としない日。
俺を必要としないって事は、1番目の人と一緒にいるってことだから。
そんな日は言い聞かすんだ。
"わかってた事。それでも良いと言ったのは自分。"
"2番目でもセンセーは俺を求めてくれてる"
これ以上傷が疼かないように。
(こんなこと、いつまで続くんだってば。)
ふと、そんな事が頭に浮かぶ時がある。
考えなくても、答えは出てる。
多分、俺が離れない限り続くって。
俺はどう足掻いたって先生の1番にはなれない。
例え、今の1番目の人と先生が別れる日が来ても俺が1番になる事はない。
また他の人を1番にして、俺は2番目のまま。
きっとそう。
分かっているなら、辛いなら、止めればいい。
上司と部下に戻ればいい。
実際、何度もそうする事を考えた。
だけど―――
「ナールト。このあと、うちに来る?」
それだけで、俺の思考は180度変わってしまうんだ。
先生が俺を求めてる。
身体だけを求めているんだとしても
それでも僕は。
先生に会いにいく。
けっきょく僕は
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