月明かり-09
「っ!?センセー起きてたってば!?!?」
ナルトは泣いていたのを隠すために腕で目をゴシゴシ擦りながら勢いよく上半身を此方に向けた。
「うん。」
「いつから!?いつからだってばよ!!」
ナルトの目は泣いていたせいで赤く充血していて頬にはうっすら涙の跡が残ってる。
「ん?もう随分前から―」
その涙の後を指でなぞりながら答える。
「ねぇ、ナルトは俺と居たくないの?」
「っ!!」
「俺はナルトと居たいよ?」
だから――
「聞かせて?お前が俺と一緒に居ない方がいいって思う理由を。」
小さな子をあやす様にゆっくりナルトに問いかける。
初めは俯いていたナルトが、おそるおそる顔をあげる。
俺と視線が合うと、大きな瞳は揺れていて不安がっているのがわかる。
不安になんかならないで、俺は受け止めるから。そう微笑みかけると、ナルトはためらいがちに口を開いた。
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