月明かり-02
ブルッと体が震えたと同時に目を覚ます。
想い瞼を無理矢理開けば、真っ暗な部屋に一筋の黄色い月明かり。
その綺麗な光に重なる様に、同じく黄色の髪が開け放たれた窓から入る心地いい風にサラサラと揺れる。
……ナルト?
視界には此方に背中を向け、窓の外を眺める愛しい姿。
―あぁ。今日も、なんだね。
シーツにくるまる自分の姿と何も纏わない目の前の背中を見れば、眠りにつく前の事を思い出す。
繋がっていた。
ナルトを感じていたのだ、と。
だけど。
手に届く距離にいる筈のお前が今は…
―――遠い。
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