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偽り



****



「おい、起きろ!起きろって言ってんだろ!」

「うぇっ!」

お腹に何かが落ちた痛みが走り俺は勢いよく起き上がった。


「…ったぁ」

お腹をさすりながらベッドの横を見ると可愛らしい3人のチワワがいた。もちろん人間だ。…はぁ、来ちゃいましたか、親衛隊の皆さん。来るの早すぎはしませんか?


「ねー、なんで僕たちが来たかわかってるよね?」
「………」
「なんとか言ったらどうなんだよ!」


「……関わって、しま、…しまたから、です」

「それがどういうことかわかってるの?」

「………」

「ねぇ?」
「うっ…ごめんなさい、……ごめんなさい」

俺は顔を下げたまま泣きながら何度も何度も謝った。チワワ3人は泣かれるとは思ってみなかったみたいで少し焦りながらも今後生徒会に近づかないようにと念を押して保健室から出ていった。


「うっ、うっ…くっ…うっくっ…くっくっくくくふふはははははははっゲホっゲホっゲホ…」



やばっむせた。
チワワ3人が出ていった後、俺の泣き声が笑い声に変わった。


「…ふぅ、笑いこらえるのホント大変だったよ」
マジおかしくて仕方ない。まぁ、見事騙せたからよしとしよう。

「にしても、目薬作戦大成功だな。別名男の涙も武器になる作戦だ」

これは俺とヒロで考えた秘技の一つ。まぁ、使ったことはない。今日が初めてだ。上手くいってよかったけど。

「ヒロに後で報告しないと」


そう言って俺はヒロに会いに保健室を後にした。







プルルプルルプルルピッ


「…何か用?………今?保健室…………あーわかった、今行く…何?機嫌?……あぁ…、さっきすっげーいいおもちゃ見つけたから、………あぁ、わかった」





「…ほしーな、アレ」




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あきゅろす。
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