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偽り
32


小清水side



「変なつくも、」

廊下を歩いて行く九十九を不思議に思い、なんとなくドアのぶに手をかけた。


「あれ?開いてる?」

鍵がかかってるもんだと思っていた俺はそっとドアを開けて中を覗いた。

「……あ、いた」

中には壁に寄りかかり寝息をたてて寝ている生徒がいた。この子かな?つくもが探してた子って。

そう思いながら、部屋の中に入り持っていた紙袋をロッカーの前に置いてその子の前にしゃがんだ。

「気持ちよさそうに寝てる」

スースーと寝息をたてて寝ている子を見ながらポケットから携帯を取り出す。

「んー、これってつくもに連絡した方がいいのかな?」

そう思って携帯からつくもに連絡しようと携帯を開いた。

「あ、でもなーつくもに連絡しても意味ないかなー」

方向音痴のつくもがすぐここに来るわけないと思った俺は携帯を閉じ連絡するのをやめた。

「あ、でも、俺のせいで見つけれなかったわけだし…メールだけいれとこ」

そう考えた俺はつくもにお姫様はここにいますと打って送信しといた。


「それより、この子どうしよう」

パタンと携帯を閉じて未だ寝ている子を見た。
あまりに気持ちよさそうに寝ていたからそのまま寝かせておいた。


「俺は俺で楽しも」

そう言って紙袋から服を取り出して自分の時間を楽しむことにした。


小清水side終わり




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