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偽り
24


相良side


「景、お願いだからこれ以上問題起こさないでよね、風紀委員に言われるのはいっつも僕なんだから」
「あー、うっせぇな、もうしねぇよ」
「ほんとにわかってんのかなー」


生徒会室では会長と副会長の言い合いが行われていた。こんなのは日常茶飯事なことで俺は黙って見ていることが多い。ちなみにほとんど副会長が勝つ。


「今回は相良が止めてくれたから良かったけど、止めなかったらどうなってたことか」
「………うっせぇ」
「暴れるんならもっとばれないように暴れてよね」


最後にっこり笑って言う副会長に言い返せるやつはいないわけで、会長も黙るしかない。


「それよりさー僕は相良が止めたことにびっくりしたなー」

ソファーに寝転がってた愛澤の一言にみんなの視線が俺に集まる。


「それ俺も思った、相良いつも無視してたよな」

愛澤に便乗して小此木が言ってきた。
…やっぱ不味かったかな。

「…そんなの俺の勝手じゃん」

と顔には出さないようにいつもと変わらない自分を装った。西園寺にばれてるだろうけど他の奴らは誤魔化せたと思う。
それに、自分でもなんであんな行動を取ったかわかんないのに他の奴に話せるわけないじゃん。俺自身びっくりしてんだっての。


「まぁ、一番可哀想だったのはあの子だったよね」

愛澤の一言にもう忘れたがなと言った会長に少しムカついた。自分の感情がよくわかんなくなってきた俺は、図書室に行ってくるとだけ言って生徒会室を出た。何も考えたくないときはよく図書室に行く。俺が一番落ち着く場所だ。

「俺、どうしたんだろ」

そんなことを思いながら俺はゆっくりと図書室に足を進めた。


相良side終わり




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