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それが恋、それが愛
好きという気持ち


「はい、そこまで」


先生がそう言って俺はシャーペンを置いた。
たった今、英語の追試が終わった。


終わったやつから帰っていいぞー、と先生が言って、何人かの生徒が教室を出て行く。
俺は椅子に座ったまま、ぼーっとしていた。


「日野、お疲れ」
「うぉっ、」


後ろから突然声をかけられ俺はちょっとびっくりした。


「…なんだ、遥くんか…」

「追試、大丈夫だった?」

「う、うん、なんとか…」


遥くんと話している俺はやっぱりこの前の椎名とのキスを見られたことが恥ずかしくて、まともに遥くんを見れないでいた…。



遥くんには一応、事情は説明はしているけど、やっぱり恥ずかしいわけで、いつも通り話せない…。


「……日野、」
「…ん?」
「前も言ったけど、俺は日野の味方だから」

「……遥くん」


「最初はやっぱ、驚いたけどさ…、今はちゃんと応援してる」
「………うん」


「だから、日野も今まで通り、俺と友達で居てくれよな?」
「遥くんっ」


そう言って俺は遥くんに抱きついた。
やっぱり遥くんは優しくて、ほんとに遥くんと友達で良かったと改めて思った。


「……日野、抱きつくのはやめたほうがいいかも…」

「え、……なんで?」



顔が引きつる遥くんに不思議に思いながら、首を傾げる。


「………椎名が見てるから…」

「えっ?!」


俺は驚いて遥くんが見た方に振り返った。


「…………椎名…」


そこには椎名がいて、俺は椎名が窓の隙間から俺たちを見ていたことよりも、椎名がすげー顔して立っていたことに俺は怯えた…。

そして、しばらく見ていたあと、椎名は女の子たちに囲まれながらそこから去って行った…。


「遥くん…俺、怖かった…」
「いや、俺もあんな椎名初めてみたよ…」


遥くんもさっきの椎名にびっくりしていて、少し顔が青ざめていた。

そんな遥くんを見ていたら、俺の携帯が震え、取出して中を見ると椎名からのメールが届いていた。

内容を見ると、


明日昼休み屋上に来い



と、書かれていた…。

俺の顔はみるみる青ざめていった。


明日が怖い…。




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