鷹龍学園
6
「……はぁ、葎が俺の手を離せばいいと思うよ。」
「え、それは嫌だ。」
うわっ!みんなの視線がまた強くなったぁー!
なんでだぁー!!
「………なんで嫌なの。」
「…だって、離したら恭哉逃げるだろ…。」
俺は恭哉と組むって決めたんだ。
「……はぁ、俺は逃げないから。だから、手を離して。俺もこの視線に耐えられない…。」
「………わかった。」
俺はそう言って繋いでいた手を離した。
そしたら、さっきまで、ものすごかった視線が、少し、ほんの少し和らいだ。
なんでだ…。
って、まだみんな怖いし。
「りーつ。なんでその子連れてきたの?」
朔がすごい満面の笑み(目は笑っていない。)で俺にそう聞いてきた。
…一番朔が恐い…。
てか、
「…お前らが俺の組む相手を連れて来いって言ったじゃねぇか!?だからー、恭哉を連れてきたんだよ!」
もう忘れたのかよ!
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