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新感覚RPG Sexual Fighter(本編)
◆受付の男◆
すぐにエレベーターは勝を八階まで運んだ。
再び流れる卑猥なアナウンスを無視してエレベーターを降りる。

出てすぐにガラス張りの扉があり、奥にカウンターがあるシンプルな作りだった。

『いらっしゃいませ』

丁重な挨拶で迎えるのはスーツ姿の男性。
歳は勝と大差なく見えるが、どこか知的でインテリな感じがした。
そして診断所と違い半メカではないので正規ユーザーの様だ。

男】『ご案内を担当致します、浣腸院と申します。
本日は如何されましたでしょうか?』

言いながら特徴的な前髪を整える。
微妙にウェーブした前髪の間から弾痕のような傷跡が覗いた。

勝】(…あんな所に傷…?)

思わず勝は傷跡を凝視してしまった。
無理もない…額の中央に深い傷を残している。
普通なら脳味噌ブチ撒けだ。

勝の視線に気付いてか、浣腸院は傷跡を前髪で隠しながら言った。

浣】『これですか…?』

勝】『えッあぁ…悪いッ!気にしねーでいいから!』

いきなり図星を疲れた勝は慌てた。
しかし浣腸院は反対に冷静なまま、さして気にする様子もない。

浣】『お見苦しいものを…すみません。

これはある男に植え付けられた【芽】を取り除いた痕です。
気になさらないで下さい』
整った綺麗な面持ちに華奢な印象が強かった。あと変な前髪とか。

浣】『それで…本日はご依頼ですか?』

勝】『あ、やー、つか労働組合でここに所属の手続きしたと思うんだけど』

浣】『…ウマヨリ マサル様でございますか?』

勝】『そうそう!』


すると浣腸院はスクっと立ち上がる。
優男風の穏やかな顔が急変して冷徹な面持ちとなった。

浣】『僕は浣腸院 典明(カンチョウイン ノリアキ)。事務所のマネージャーを勤めている。

お前の事は聞いてる、来い』

態度も180度違う。プライドの高そうな物腰と上から目線な口振りが勝の勘に触った。

勝】『つか態度違くねぇ?』

浣】『黙れ、お前こそ上司に対する礼儀を学ぶべきだ。

二度も言わせるな、来い』


そう言うと返事も待たずに奥の扉へ消える浣腸院。
仕方なしに勝はソレを追いかけた。

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