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新感覚RPG Sexual Fighter(本編)
◆藍の場合A◆
呆然とする藍を放っておいて勝手に説明を始める裸オウ。

惚乃花達同様にタッチパネルが表示される。

裸】『うぬの所属事務所を選ぶがいい』

噂通りの暴君っぷりに感心しつつも画面を見る。

繊細情報を表示すると事務所の方針や給与設定などが記載されていた。

藍】『あ…コレ可愛い』

その中で藍が気に入ったのはオシャレな看板の目立つプロダクション【cute】だった。
給与設定は全体的に見ても高く、方針は可愛さの中のエロを求めたもので女子高生モノや水着等が多い。
一般男性の特に若者をターゲットにした題材をテーマとしているためか清純派からお姉ギャルなど男ウケもよく人気が高い。
習得スキルも女らしいものに偏っていた。

藍は迷わず決定ボタンを押す。


…が

ブッブ―

不愉快な音を立てて画面が暗くなった。

中央にウィンドウが表示される。

『ステータスが不足しています。所属できません。』


藍】『はぁ?なんでだよ!!』

藍の右眉毛の端がピクッとつり上がる。

裸オウは黙ってパソコンをいじる。

裸】『どうやら【萌え】ポイントが足りないようだ』

藍】『萌え?!』

藍はよくわからないがショックを受けた。

藍】『紛らわしいわっ!所属できないんなら表示すんな!』

裸】『うむ…』

藍が怒ると再び裸オウはパソコンをいじった。
すると表示されていた事務所が次々と消えて行く…。

藍】『え…こんなにないの?』

若干おどけつつランプの消えた事務所を試しに選んでみる。

ブッブ―

『【女らしさ】が不足しているため所属できません』


藍】『あ?!』

更に眉をピクっとさせながら他の事務所を押す。

ブッブ―

『【気品】が不足しているため所属できません』

藍】『アタシが下品だってんか?!』

やけくそになって次々にボタンを押した。


ブッブ―

『【癒し】が不足しているため所属できません』

藍】『しょーがねぇじゃんアンデットなんだからさ!』


結局所属可能なプロダクションはごく少数に限られてしまい、そのどれもが給与設定、条件などが悪い低レベルの小さな事務所ばかりで、藍は完全にやる気を失っていた。


藍】『…全部やだ。ニートになる』

裸】『ワガママを言うでない』

藍】『無理』

死んだ魚のような目で拒否する藍。

裸オウは無駄に濃い描写で困った顔をしたが、その表情はなんだか恐かった。

裸】『ではどんなのがいいのだ?』

藍】『えー…給料良くて酒あって強いとこがいい』

完璧に駄々を捏ねる子供になっている。
もはや裸オウに八つ当たりしているだけだった。

しかし意外な返答が返ってくる。

裸】『うむ…一つだけある』

その言葉に耳を疑う。

藍】『は?マジであんの?』

目を真ん丸にして画面を覗き込む。

表示された事務所は【Cat Fighter】。
このプロダクションの花形番組はキャットファ〇トと酷似していた。

単にセクシーなコスチュームの女の子達がリングで戦う番組で、プロレスにも似たショー的要素が強い。
露出度の高いコスチュームで飛んだり跳ねたり投げたりするわけだから当然ポロリがある。
しかもゲーム内では男女のハンデがないので対男性になる率のが高いとか。
攻撃はいずれもレイプまがいなもので、勝敗は『イッたら負け』『KO負け』というルール。
対戦相手の男性はAV男優の他に志願者も受け付けているのでホストやボーイと戦
うこともあるのだとか。

給料はファイトマネーという形で支払われるので、まさに実力がモノを言うようだ。

更に勝ち続けているチャンピオンなどには賞金がかかり、倒すとファイトマネーに賞金が加算される。
しかし自分が賞金首の立場で負けた場合、自分の賞金分所持金から引かれてしまうというハンデも背負う。

裸オウの説明に納得すると、藍の【Cat Fighter】所属手続きが開始された。


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あきゅろす。
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