新感覚RPG Sexual Fighter(本編)
◆勝の場合@◆
勝】『まっ…まさかお前…いや貴方様は…!』
部屋に入った瞬間、勝は驚愕した。
張りつめた空気の中、佇む男の姿はまさに異形だった。
2メートル近くありそうな身長に隆々の筋肉を纏う巨体。
漆黒で癖のある短髪の奥に鋭い眼光…
勝】(あっあれは…!いくつもの修羅場を潜り抜けた者の眼だッ!!
…間違いない!)
男の全身から溢れる強者のオーラに気圧されていた。
勝】(桁違いだッ!
まるで核戦争の後の荒れ果てた世界を己の拳一つで生き抜いて来たような威圧感だッ…!!)
決定打は男の胸にあった。
男の胸には生々しい傷痕が七つ、くっきりとついている。
それはまるで、かつての友が最愛の女を拐い、取り戻す為追いかけた時に指で直接突き刺されたような痛々しいものだった。
男】『俺が担当のケン次郎だッ…!』
勝】『ケンジロウ?!』
ケ】『あぁ…』
そう言ってケン次郎はタイヤの様に太く逞しい腕でソファーに座るよう促した。
勝は複雑だった。
彼には初めて会う気が全くしない…。
むしろ毎月給料日には共に全力で戦った仲…な気がしてならない。
全財産をかけた戦いは、勝を有頂天にも絶望にもした。
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