新感覚RPG Sexual Fighter(本編)
◆アイツを呼ぶしかない◆
どうやら花音は誰かと待ち合わせをしているらしく、風鈴会館もとい、ぬるりん会館の前でじっと立ち尽くしていた。
アモーレも影に隠れて様子を伺う。
やがて、一人のホストが花音の元へと歩いてきた。
同伴らしい。
『ごめん、待った?』
天】『別に〜大して待ってないけど』
(花ちゃんとかぶるため、天降淋の『天』と表示します)
『えー?怒ってない??』
天】『怒ってないし』
そんな会話を交わしながら、花音とホストは歩いて行く…。
店前同伴らしく、このまま店に直行するようだ。
大方ホストが寝坊でもして、遅刻扱いになりたくないがゆえ、同伴に誘われたのだろう。
『ごめんね。
本当、助かるよ』
天】『たまたま暇だったし、たまにはいいかなって思っただけよ』
プライドの高い花音は、ツンケンした態度ながらもまんざらではないといった感じだ。
そのまま二人はエレベーターに乗り込む。
アモーレは点滅する各階の数字をチェックした。
ア】『3階…か。
男一人で入ったら怪しいな…』
アモーレは暫く考えた。
チームメンバーの女はちぐひ、ミッシェル、いづみの三人だけだ。
しかしちぐひは主催者として、現在神奈川エリアを離れられない。
いづみは大阪だ。
遠すぎる。
ちぐひにテレポートを頼むにしろ、現在大阪エリアの諜報員はいづみだけなので、やはり離れる事は出来ないだろう。
ア】『となれば…副リーダーか…。
彼女は苦手なんだけどなぁ…』
アモーレは渋々、ミッシェルに連絡することにした。
彼女はちぐひと同じ神奈川エリアだ。
少しの時間なら、ちぐひが諜報と兼任してくれるだろう。
ア】『仕方なかとさ…選り好みしとぉ場合じゃないけん…仕事ばい…』
思わず地が出てしまった事すら気付かずダイヤルを回す。
相当気が進まないらしい。
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