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Espressivo(完結)
本音と信念



弘輝 Side


プルル プルル プルル

プルル プル…ブツ


プー プー プー


「出たか?」


「でない…」



PokerFace出演する番組の控室。



あの、Sinがメンバーになると仄めかした発言があった日から数日がたった。



あのあと直ぐに尚樹に電話をしたのだが、何度コールしても尚樹がでる事はなかった。



「クソッ
仁は何考えてんだ!!」


ドンッ


暁が左手で拳を作り、壁を思い切り叩いた。



「大体、俺らに何にも言わないってのが…ね」


「ふざけてやがる」



怒りを表に出し、暁はトイレに立った仁とSinのいた場所を睨み付けた。




ガチャ


「遅くなった」

「たっだいま〜Vv」


突然、控え室の戸が開き仁とSinが帰って来る。


Sinは仁の腕に手を巻き付けていて、仁はそれを外そうとはしていない。


「弘輝何携帯なんか持ってんの〜?」

「気安く呼ぶな」


「酷ぉ、僕もおメンバーなのにぃ〜」


語尾を伸ばして1トーン高い声を出すSinに俺は嫌悪感を覚えた。


「認めてねぇし」

「俺は尚樹以外のボーカルじゃやらねぇ」



俺と暁が不快を表に出してSinを睨み付ければ、案の定仁に隠れて黒い笑みを浮かべるSinの姿。


「酷いっ、弘輝と暁は自分達のリーダーが信じられないのぉ?」







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