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Espressivo(完結)
3

尚樹Side



「…で、仁と仲直りした尚樹ちゃんはどうする?」


突然に暁の膝の上に座る司にニコリと話し掛けられ、肩が跳ねた。


「当然戻ってくるだろ?」

「尚樹はTrumpのボーカルや」

「なおは元々PokerFaceのボーカルなんだよ」


ニッコリと笑みを浮かべる暁にむすっとする康輝、そして不機嫌丸だしな仁。


「黒ちゃんはどうしたいの?」


俺が唸っていると静也が優しく問い掛けてきた。


「俺は…」


なんて言えばいいのか分からなくなって吃った。

どうしたらいいのかわからない。


Trumpも好きだしPokerFaceも中途半端で投げ出してきた。

どっちも…なんて言えないから。






「PokerFaceとTrumpで合併しちゃえば?」

突然聞こえた司の声に度肝を抜かれた。


「何言って…」

「それはいい考えだ!!」

「……」


驚きの声をあげる仁を遮るように、今まで黙って聞いていた静貴が声を張り上げた。

心なしか仁の拳が固く握られてる気がするが、気の所為だと思いたい。


「PokerFaceとTrump、普段なら決して相容れないグループが合併…なんて素晴らしい」


瞳を閉じて恍惚の表情を浮かべる静貴に俺は思わず溜め息をついた。





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