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篠田学園-1部-
4


「まぁ、性格はどうあれ外見は優等生だけどね」


「俺頭いいし?」


ニヤリと笑みを浮かべて有紫へと向き直るついでに食事を受け取る。

今日はサラダにゼリー、そして紅茶だ。


「少なすぎない?」


「そっかぁ?
朝食べる方が珍しいよ」


昨日と同じ様に席を探すが、やはり他の生徒に避けられている。


「王子様と一緒にお食事なんて……」

「誰?あの根暗」

「え、結構イケメン(死語)じゃね?」

「抱かれたい〜」

「あれは絶対受けだって」






……………




「なにこの会話…」


「気にする事ないよ、いつもの事」

茫然とする俺を尻目に有紫は軽く受け流して近くの席に着いた。


「お前ってすごいのな…」


俺、呆れてもう何も言えないよ……


「さ、早く食べて学校行こう?」


「否定しないんだ…」


俺は呟きながらサラダを口に運んだ。








「あ、馨夜じゃん
朝ご飯なんで俺誘ってくれなかったの〜?」


不意に背後から聞こえた声に心底うんざりする。


来たよ、うざいのが。


「敦、おはよう」

「お、有紫だ〜おはよ〜
俺の馨夜取っちゃ駄目だかんな」

「随分と仲良くなったんだね、でも敦に馨夜は渡せないな」


どさくさに紛れて俺に抱き付いてくる敦を一睨みして、俺は無言でサラダを食べ続けた。


ってか俺、物じゃねぇし。





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