篠田学園-1部-
3
慶輔 Side
「じゃ、教室でなっ」
「あぁ」
やばいっ
なんかあいつ可愛い。
初めて見た時は眼鏡のいけ好かないインテリリ野郎だと思った。
でも下品な話し、あいつは“受け”だ。
直感で、本能で、そう感じた。
ついでにもう既に嵌まりそう。
「後にも先にも馨だけだと思ったんだけどな」
盛大な溜め息をついてふと思い出す。
「馨夜の“キョウ”って“馨”だったよな…」
否、でも髪の毛銀色じゃねぇし…でも瞳は…?
「あ…」
チンッ
呟くのとエレベーターがつくのはほぼ同時だった。
「教室で見てみるか…」
俺は再度溜め息をついて、寮監室へと歩を進めた。
「そういや、修吾の用事って何だ?」
慶輔 Side...End
馨夜 Side
「なんかすっげぇ見られてねぇ?」
食堂で俺と有紫は不特定多数の人間の視線を感じていた。
「馨夜が噂に反してカッコイイからじゃない?」
「噂?」
「転入生を入れない為に作ったとまで言われる編入テスト満点だったんだ
どこぞのガリ勉だ…って皆言ってたからね」
クスクスと笑う有紫に思わず溜め息が零れる。
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