篠田学園-1部-
4
なんだこれ?
馨夜の手から紙を取り上げ、それとなしに開く。
それは全文英語で記された手紙のようなものであった。
「Dear:Butterfly…」
1番上に書かれている文字を小さく呟いた。
「“BELIEVE ALL
AND
DOUBT ALL
THE BATMAN
DEMANDS HELP FROM YOU
DOUBT IT
FIND THE TRUTH
ENTIRELY FROM THERE
you are still in time
From:Death Liar”」
全て読み終え、思わず固唾を飲んだ。
なんだこの手紙は…
綺麗な筆記体で書かれたそれは内容がぐちゃぐちゃで、俺にはさっぱり意味が分からない。
馨夜に目を向ければ、眉間に皺を寄せ寝苦しそうに瞳を固く閉じていた。
馨夜にはこの意味が分かったのだろうか。
分かったからこんな顔をして寝ているのか?
俺はここ数日お前の所為で眠れないっていうのに…
理不尽に苛立っている自分にまたいらついて、俺は深く溜め息をついた。
わけわかんねぇ。
この手紙も、俺も、馨夜も。
前だって何故あそこで馨夜がキレたのかが分からない。
なんであんな傷付いた顔をしたのか、俺には理解出来なかった。
馨夜を心配していたのに、どこでどう解釈を間違えたのか。
「ったく、何で伝わんねぇかな…」
俺は布団で顔が見えなくなった馨夜の髪を梳きながら、小さく苦笑した。
蓮Side...END
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