篠田学園-1部-
7
「篠田…?」
「あぁ、理事長の息子さん」
修吾は興味なさげに答え、また俺を抱き締める。
そうそう、無遠慮に入って来たこの男は俺の知り合いだ。
久住 昇[クズミ ノボル]
SILVERの現(3代目)総長(ズミ)
喧嘩っ速いので有名だが
何故かButterflyには喧嘩を売らなかった謎な男でもある。
俺は昔っからクノって呼んでるんだ。
んで、俺のセフレ。
「ふーん…で、転入早々“キスはしない”って有名な寄居修吾にキスされてた……と?」
昇は楽しそうに笑むと部屋の中へ入り、俺の前へ立った。
「ネコ…っ〜よりタチだな
………否、眼鏡外して髪上げたら意外と…………………………馨……?」
昇は修吾の中にいる俺の眼鏡を外し、髪をかきあげると小さく呟いた。
「当ったりー、俺の馨ちゃんです」
「何教えてんのー?
しかもお前のじゃねぇし」
「馨!???」
修吾は満足そうに笑み、俺の頭に頬を擦りつけようとするが昇が俺を高く持ち上げた事により失敗する。
「やっべ〜
この軽さ、本物だ……」
否、重いだろ!!!
「ってかクノ〜降ろして〜
持ち上げられるなんて俺のプライドが許さねぇ」
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