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篠田学園-1部-
5



「あ〜、茶なら自分で煎れろ」


あれから蓮はずんずんと歩きまくって今は生徒会室の中。

無駄に派手な作りに眩暈を覚えた。


向かい側に座る蓮がたとえ態度がデカかろうが、客人にお茶すら煎れなかろうが文句は言わないよ、俺。

だからせめて、せめて俺の隣に座って腰に手を回して上機嫌な玲也を退かして欲しい。

眉間に皺を深く刻んで不機嫌を表にしている暇があったら、是非とも退かして欲しい、切実に。



「んで?なんで馨夜が生徒会に入ることんなってんの?」


重い沈黙を破ったのはなぜか玲也。

上機嫌だった表情はいつの間にか潜められ、今は至って真面目な面持ちで蓮を睨んであた。

今更だけど、髪の毛青いと変に顔怖く見えるね。



「俺が入れたいから入れる。それ以外になんか理由でも必要なのかよ」

「俺んトコの奴にちょっかい出さないでくんない?」


お互い睨み合い一触即発な雰囲気の玲也と蓮に、俺は小さく溜め息をついた。



「大体レイ、お前下っ端なんか気にしてる場合じゃねぇんじゃねぇの?」


不意に蓮はどこから出したのか、紙の束を机の上に放り投げた。

それを玲也は険しい表情のまま手に取り、ゆっくりと紙をめくった。


「馨夜、お前も見といた方がいいんじゃねぇの?」

「なんで俺?」

「舞蝶…否、キョウに関係する資料だから」


蓮はニヤリ、と怪しい笑みを浮かべた。






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