篠田学園-1部-
3
3限目が始まり15分。
教師もやっとノりだして、授業が進み始めた丁度その頃、あの俺様野郎の声で授業は一時中止された。
『あ〜放送する、1-A篠田馨夜、至急生徒会室まで来い。カード持ってんのは知ってるぞ』
相当ニヤニヤしているであろう声音で発せられた台詞に、俺は怒りを通り越して眩暈を覚えた。
天埜蓮なんて人間いなくなってしまえばいい。
……ついでに今の放送聞いて俺に殺気を送ってくるチワワ達も一緒に。
きっと本望だろう、大好きな蓮と一緒に消えてなくなる事ができるのだから。
「篠田、呼んでるけど?」
「無視、俺今だけ何にも聞こえない人だから…あ〜先生、続けて下さい」
槇が隣で苦笑を浮かべているが、俺はあくまでも真面目に授業を受ける体勢で教科書を開いた。
「あ、じゅ…授業続けます」
「は〜い、始めて下さ〜い」
言いづらそうに、でも確実に授業を進めようとする教師に少し関心してみたり。
それから10分間は平和な授業そのものだったのに、その雰囲気は再びあの俺様によって壊された。
「オイ、馨夜!!てめぇ俺に喧嘩売ってんのか?ァア??」
バキバキッッ
突然聞こえた扉が割られる音と同時に、怒りを表にした蓮が教室に入ってきた。
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!