篠田学園-1部-
3
「まぁ、馨夜なら大丈夫だとは思うんだけどね」
勇さんはソファーにゆったりと座る。
それにつられて俺も深く座り直した。
「で、なんなんだよ?」
いつまでたっても話し出そうとしない勇さんに苛立って、眉をひそめて言う。
すると勇さんは、人の悪い笑みを浮かべて言い放った。
「この学校は全校の
約90%が同性愛者なんだ」
「へ?」
「聞こえなかった?」
同性愛……って
「まぢで?」
「うん」
うん…って……
聞いてねぇし!!!!
「馨夜ならそこそこ楽しんで生活出来るだろ?
お前バイだし」
「いや、そういう問題じゃなくね?
だって90%だろ?
90/100だろ?
俺、間違いなく毎日貞操の危機じゃん!!!!」
…って、俺はナルシストかあぁぁ!!!
俺が立ち上がって机を叩き付けると勇さんはまた
余裕な表情で笑った。
「そのための変装だろ?
今の顔ならタチでも大丈夫だよ」
くそっ
むかつくけどカッコイイ……
って見とれてる場合じゃないって!!!!
「そりゃ可愛いコ好きだけどそれとこれとは別だ!!!」
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